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HSコードは関税だけでなくEPA・規制の基礎 中国側コードの転記に注意

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HSコードは国際貿易の共通分類

HSコードは、関税率を調べるためだけの番号ではない。日本税関によるとHS品目表は21の部、96の類、1,227の項、5,611の号で構成されており、国際貿易で取引される物品を体系的に分類している。HS条約に基づく6桁部分は国際的に共通する一方、それより下位の統計細分は国・地域によって異なる。このため、中国の輸出申告で使用した番号を日本の輸入申告へ末尾までそのまま転記できるとは限らない。

販売名では分類できない商品が増加

現代の商品は複数の機能や材質を組み合わせたものが多く、「スマート家電」「美容機器」「電子部品」といった販売上の名称だけではHS分類を確定できない場合がある。関税分類では、項や号の文言、部注・類注、HSの解釈に関する通則などを順に確認する。材質、用途、構造、加工状態、主要機能といった客観的な商品情報が必要になる。

分類誤りはEPAにも波及

HSコードはRCEPなどのEPAにおける品目別原産地規則の基礎でもある。分類を誤れば、適用する原産地規則や協定税率も誤る可能性がある。さらに輸入関係他法令、貿易統計などでもHS番号が使われるため、関税率が同じ商品であっても正しい分類が必要だ。「どちらも無税なので問題ない」という考え方は避けなければならない。

中国サプライヤーのコードは参考情報

中国工場や商社からHSコードが提示されることは多いが、その番号は中国側の輸出申告に使用しているものであり、日本税関の最終判断を拘束しない。日本側輸入者はカタログ、仕様書、写真、材質表、成分表、用途説明などを基に日本の実行関税率表で確認する必要がある。仕様変更があれば従来の番号を自動的に使い続けず、再判定したい。

文書事前教示を商品マスターへ

税関の事前教示制度では、輸入前に関税分類について文書回答を受けることができる。回答は原則として発出から3年間、輸入通関審査で尊重されるため、継続輸入品では利用価値が高い。回答書と商品仕様を社内の商品マスターに保存し、通関業者を変更しても同じ判断根拠を共有できるようにすることが望ましい。HSコードを単なる通関担当者の入力項目ではなく、購買、原産地、規制、原価管理を結ぶ基礎データとして扱うことが重要になる。