輸入食品の取扱量は依然大きい
厚生労働省が2026年8月28日に公表した2025年度の輸入食品監視結果によると、日本への輸入届出件数は約253万件、輸入届出重量は約3228万トンだった。2024年度の約247万件、約3191万トンからいずれも増えている。日本では食品衛生法に基づき、販売または営業に使用する食品等を輸入する際、検疫所への輸入届出を行い、必要に応じてモニタリング検査や検査命令などが実施される。
中国で合法でも日本で使用できない成分がある
中国の食品安全国家標準に適合した製品であっても、そのまま日本へ輸入できるとは限らない。食品添加物、農薬、動物用医薬品、成分規格などは日本独自の制度に従う。特に加工食品では、中国工場から受け取った商品仕様書だけでなく、複合原材料を含む全原材料、添加物、使用量、製造工程を把握することが重要になる。
2026年度監視計画も運用
厚生労働省は2026年3月27日に2026年度輸入食品監視指導計画を策定した。監視対象は食品そのものだけでなく、食品添加物、器具、容器包装、乳幼児用玩具などにも及ぶ。違反の蓋然性が高い品目については検査命令が実施されるため、輸入者は最新の通知を出荷ごとに確認する必要がある。
発注前に検疫所相談を活用
食品輸入で最もコストが高くなるのは、貨物到着後に成分や書類の問題が判明する場合である。販売不可となれば廃棄や積戻しが必要になることもある。中国工場から原材料表、添加物、製造工程、試験成績を取得し、必要に応じて事前に検疫所や専門機関へ相談する。食品の輸入可否はHSコードだけでは判断できず、商品ごとの成分確認が不可欠である。