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中国外為市場、上期のデリバティブ比率62% 為替ヘッジを通常業務に組み込む企業が増加

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外為デリバティブ取引は13.8兆ドル

中国企業の為替リスク管理が、特別な金融取引から日常的な経営管理へ移りつつある。国家外貨管理局が公表した2026年上半期の外貨収支データによると、中国国内の人民元・外貨市場の取引額は22.1兆ドルで、前年同期比5%増加した。このうち直物取引は8.3兆ドル、先物やスワップなどを含むデリバティブ取引は13.8兆ドルで、全体の62%を占めた。

同期間の銀行による顧客向け対外受取・支払額は合計9.2兆ドルと前年同期比21%増加した。クロスボーダー収支に占める人民元の割合は52.9%となり、中国企業の対外取引で人民元利用が拡大していることも確認された。

人民元決済でも日本企業の為替リスクは消えない

人民元建て決済が広がればドルを介さない取引は増えるが、日本企業が円で利益を管理している以上、為替リスクそのものがなくなるわけではない。例えば中国工場と100万元で契約し、3カ月後に代金を支払う場合、日本側の円換算原価は契約後の円・人民元相場によって変化する。

ドル建て契約では、日本側がドル・円、中国側がドル・人民元の変動をそれぞれ抱える。このため人民元安が進む局面でも、中国メーカーが必ずドル建て価格を引き下げるとは限らない。原材料をドルで輸入している工場では、人民元安がむしろコスト増になることもある。

リスクは支払日ではなく契約時に発生

輸入会社が陥りやすい誤解は、外貨を銀行で購入する瞬間から為替リスクが始まると考えることである。実際には価格を合意し、キャンセルできない発注を出した時点から円換算原価は変動する。製造期間が90日、支払いが船積み後30日なら、約4カ月にわたり為替変動を抱えるケースもある。

逆に中国企業へ輸出する日本企業も、見積提示から入金までの期間を把握しなければならない。見積有効期限が長ければ、その期間中の相場変動を価格に織り込む必要がある。

ヘッジ比率を担当者の相場観で変えない

実務では、年間取引額、粗利益率、決済までの日数を基準に、自社が許容できる為替変動幅を設定する。その上で一定割合を為替予約し、残額を実需決済とする方法や、採算レートに到達した段階で予約する方法が考えられる。

重要なのは、担当者個人が「今は円高になるはずだ」と判断して予約を見送るような運用を避けることである。購買契約、販売価格、決済サイト、ヘッジを一つの案件として管理すれば、為替損益の責任範囲も明確になる。中国国家外貨管理局が示す取引構造の変化は、為替リスク管理が大企業だけの業務ではなくなったことを示している。